大大阪の近代建築 生駒ビルヂング
堺筋に面しているスクラッチの外観。大きな時計塔が目を惹く生駒ビルヂングを特別見学。
生きた建築ミュージアム(イケフェス大阪)で大大阪の街で生きた近代建築を見学できるイベントに参加してきました。
堺筋の生駒ビルヂング
生駒ビルヂングは堺筋に面しているスクラッチの外観に大きな時計塔のあるビル。

幾何学図形をモチーフにしたアール・デコ様式を取り入れているモダンなビルヂングで道行くひとたちの標準時間。

エントランスにはコンシェルジュ。なんとも立派なオフィスビル。コンシェルジュでポストカードを購入。

その先にはイタリア産の大理石を使用した階段に赤じゅうたん。
この大理石は今では採ることができないくらい立派なものらしい。

以前は、時計塔の屋上に取り付けられていた鐘。LONDON MEARS AND STAINBANKの歴史のある鐘だ。見学会は、特別にゴングを鳴らしてスタート!心地いい音色が響く。

エレベータの脇には金庫室。時計は高級品なので金庫も必要だな。

と思ったんだけどお客様の情報を保管するためみたい。
大谷金庫製のエンブレムが渋い。大谷金庫は明治26年創業の金庫の専門店。
生駒ビルヂングの屋上

見学会は屋上からスタート。
堺筋から見える大きな時計塔が目の前。周りは高いビルだらけ。

時計塔が正確な時を刻んでいる理由がこちら。SEIKOの電波時計で誤差なし!

外壁タイルのスクラッチタイルは手掻き線。
今では真っ直ぐ機械で線掻きしてるけど生駒ビルヂングのスクラッチタイルは人が掻いているから波波の味のあるタイルになっている。
ビル内部の階段室

レトロな雰囲気を残したままキレイにリノベーションされているおしゃれなオフィスビル。入居している会社はどこもセンスのよさを感じる。

階段の覗きこんだ感じもたまらん。

アールデコ調のデザインの照明器具は、竣工当初のものが残っている。

大理石の階段とステンドグラスも実にフォトジェニック。
建築好き、写真好きばかりの見学会だとなかなか人がいないとこでシャッターを切るタイミングが難しかった。
魅力いっぱいの生駒ビルヂングを説明してくれたのは、社長。参加者みんなが楽しめるたくさんの話し。意匠だ様式だって難しい話はナシ!ただ建築を楽しんでほしい社長の思いが伝わってきたとてもいいツアーガイドだった。どうもありがとうございました。
生駒ビルヂングの時計

生駒吉之助氏がロンドンのベンソン社で直接購入した時計。
今は動いていないけど貴重な感じをひしひしと感じる。
完全保存されているエレベータ

完全保存されているエレベータの上部には大理石で囲った回転式インジゲーター。
棟梁札も展示されていた。生駒ビルヂングは色んなものをしっかり保存している。
ステンドガラス

「G」と「I」をデザインした小さいステンドガラスは、ゴンキチ・イコマのイニシャル。「G」は往時のものだ。「I」は復元したステンドガラス。

地下もあるみたい。
地下にある時計博物館

生駒ビルヂングの地下は時計博物館だった。
往年の時計がところ狭しと並んでる。
時計以外にも当時の部材など建築好きには興味深い品々。

テーブルはなんと昔の看板を使って作ったみたい。ボランティア女子から教えてもらった。ただ見てるだけだと気がつかないけどイケフェスはボランティアが要所で説明してくれるから凄くいいね!
スクラッチタイルの装飾
時計塔が目立つけどスクラッチタイルの外観には細かな意匠も施されていてステキ。

生駒ビルのマークは駒形に生の文字。

御影石の鷹の彫刻。鋭いホークアイで見張っているのだ。
外観をみわたして見学終了。
みどころまんさいの生駒ビルヂングだった。また見に来たい。