青森銀行記念館（旧第五十九銀行）の洋館図鑑

青森銀行記念館は、第五十九国立銀行の本館として弘前市に1904（明治37）年に建設された洋館。

第五十九国立銀行本館のたてものを保存して、創業時の資料や旧紙幣・旧貨幣等を一般展示する青森銀行記念館として一般公開されています。

重要文化財に指定されている青森銀行記念館を写真撮影してきました。

青森銀行記念館の外観はシンメトリーでルネサンス風の意匠。展望台を兼ねた装飾塔が目を惹きます。

壁面は、防火を意識しが漆喰で塗かためられて、窓にも漆喰塗の引戸が入っている。設計した堀江佐吉は津軽の大工棟梁で建築にあたっては和風技法が取り入れられています。

青森銀行記念館で使われている木材は、青森県産材であるヒバ・ケヤキがふんだんに使われています。

1階は、旧営業室では青森銀行の歴史などが展示されています。

曲がり階段は、大株主だけが使用する貴賓階段の優雅さをもち、ロビーを広く使えるなど、工夫をこらした階段です。

この階段は以前、取り外されましたが保存修理工事で復元されました。使用している木材は「けやき」材です。

奥に見える階段は装飾塔に繋がっています。（非公開）

小会議室・大会議室と一階の頭取室の天井に見られる金唐革紙。和紙に錫箔（すずはく）と漆（うるし）を用いて十七の工程を手仕事で仕あげた伝統工芸品。

現在、面影を残すのは、旧日本郵船小樽支店と青森銀行記念館という貴重なものです。

階段の手摺にシンボルとして装着されていた紋章。

第五十九銀行青森支店の建設時に堀江幸治氏が五十九銀行の 5 と 9 をモチーフにしてデザインした。堀江幸治は、建物を設計した堀江佐吉の子息にあたります。

本店銀行なのに小さめの金庫！？には恵比寿様の重厚なエンブレム。

階段の親柱に取り付けられていた、ざくろの模様をした擬宝珠。

青森銀行記念館の洋館手帖